笑う女
通帳の件から1か月ほど経った頃でした。
夫が「隣のおじいちゃんの声、昨日から丸1日聞こえへんねん。いつもおばあちゃんに話しかけてる声が聞こえるのに…」と言うので、おじいちゃんの様子を見に行きました。
ピンポンを押しても無反応です。
おじいちゃんの自転車は止めてあるので、外出はしていないようで…
幸い、玄関の鍵は掛かっていなかったので、部屋に突入しました。
「おじいちゃん、入るよー!おじいちゃんー!」
すると、畳にうつ伏せになって寝ているおじいちゃんが…
隣にはおばあちゃんがちょこんと座っていたので、
私「おばあちゃん!大丈夫!?おじいちゃん、どうしたん?!」
おばあちゃんは、きょとんとした顔をして「じいさん、起きへんのよ」と言うだけでした。
救急車を呼びましたが、既に亡くなっていたので、警察が介入することになりました。
心筋梗塞で、ほぼ即死状態だったそうです…
おじいちゃんの息子家族が来るまで、おばあちゃんは我が家にいてもらうことにしました。
翌日、おじいちゃんの息子家族がうちに来ました。
嫁「おばあちゃん!大丈夫?もう、急なことでびっくりしましたよ!仕事の都合をつけて、月に一度は私が様子を見に来てたんですが、先月来たときは2人とも元気だったから安心してたのに、まさかこんなことになるなんて~」
いやいや。あんた、おじいちゃんとこに来たん、今日が初めてやろ?
マジでクソ嫁やん…
実の息子はダンマリを決めて、何も言わないし。
おじいちゃん、自分の死期を何となく悟ってたから、私に通帳を預かってくれって言うて来てたのかもね…
クソ嫁「さっき、貴重品を探したんです。おじいちゃんの通帳が出て来て、見たらちょっとしか入ってなかったから、葬式代も足が出る状態なんですよ~。うちもおカネはないから、困るんですけどね~」
私が何も知らんと思ってペラペラしゃべりはるけど、おじいちゃんの通帳には5000万円以上入ってましたよ?
クソ嫁「おばあちゃんはうちで引き取って、しっかり面倒を見させてもらおうと思ってるんです~!ね~おばあちゃん!一緒に暮らそうね~!」
葬式代はケチる気満々だし、本当はおばあちゃんを引き取る気はないから、安い特養に放り込むのがオチやな、と思ったので、私はおばあちゃんに聞きました。
「おばあちゃん、息子さんとこで暮らす?」
するとおばあちゃんは「ここに居たい」と言います。
「おばあちゃん、もうおじいちゃんがおらへんから、それは無理やわ…」
残念ながらおばあちゃんは、クソ嫁に連れて行かれました。
他人である私には、どうにもできません。
クソ嫁は、「棚からおじいちゃんの5000万円」で、笑いが止まらないのでしょう。
おじいちゃんが亡くなったというのに、終始笑顔でした…
仕方がないので、将来このクソ嫁が、自分の息子の嫁から同じような仕打ちを受ける呪いをかけておきましたが、どうすれば良かったのでしょう…