サッカーボール事件

お金・法律
ちょっと聞いて!私が悪いねんて!

どないしたん?

子供に校庭でサッカーボールを蹴らすなって怒られてん!

は?なんやのそれ?

なんでサッカーボールを蹴ったらあかんのよ?

誰?そんな訳の分からんこと言うのは?

それが裁判所やねんで!

『危ないからサッカーボールを蹴らないように指導するのが親の義務』

とか言いよんねん!どない思う?

狂っとるがな!

裁判所ってそんなアホみたいなこと言いよんのか!

しょしこ
しょしこ

あ、そうなんすよ。

実は裁判所って、わけワカメなことを言いよるんですわ。

マジか!?

他にはどんなこと言いよるんよ?

しょしこ

もらい事故やのに、当てられた側に4,000万円支払えって言うたり。

はぁ~?なんやのそれ?

当てられた方は被害者やのに、なんで4,000万も払わなアカンのよ?

しょしこ

他にも、29年間もDVしまくりの夫と別れたいって訴えた妻に、

『離婚なんかせんと、二人で幸せの青い鳥を探してね』って言うたりね。

あの人ら、アタオカレベルのこと言うときがあるのよね…

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これ、ほんまにあった「サッカーボール事件」です。

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放課後、校庭でサッカーゴールに向けてサッカーボールを蹴ることは、蹴り方次第ではボールが道路に飛び出す危険性がある。

親は子に「ゴールに向けてサッカーボールを蹴らないよう監督指導する義務があった」のに、これを怠ったから、事故が発生した。被害者に1500万円を賠償せよ、と言うてました…

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当時11歳のCは、放課後に小学校の校庭で友人らとサッカーのフリーキックの練習をしてたんですね。

Cがボールを蹴ると、そのボールはたまたま校庭から門扉の上を越えて、道路上に出てしまいました。

そのとき、バイクを運転して道路を走っていた85歳のBが、ボールを避けようとして転倒しました。

Bは、この事故で足の骨などを骨折し、入院生活中に認知症を発症。事故から約1年5か月後に、誤嚥性肺炎により亡くなりました。

Bの遺族であるAが、サッカーボールを蹴ったCの父母に対して、「親が子を監督し、しつけなかったから事故が起こり、父が亡くなったのだ」と、約5,000万円の損害賠償を請求した事件です。

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「親の責任だ」と言われた判決に納得できるはずもなく、舞台は最高裁判所へ移りました。

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児童らのために開放されていた校庭で、使っても良い状態で設置されていたサッカーゴールに向けてフリーキックの練習をしていたんでしょ。

めっちゃ普通やん。危険の「き」の字もない。

ゴールにはゴールネットが張られてたし、その後ろには門があって、フェンスも設置されてたよね。

なら、ボールを蹴っても、道路に出ることはほとんどなかったはず。

そしてCくんが、わざと道路に向けてボールを蹴ったわけでもない。

校庭のサッカーゴールに向かってボールを蹴るという行為で、外の道を走っている人を怪我させるなんて、通常は予想できないよね。

よっぽど特別の事情がない限り、両親に責任はないよね~

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ということで、両親は子に「危ないことはしないように」という通常のしつけをしており、事故も予測できるものではなかったので、遺族側の逆転敗訴が確定しました。

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最高裁判所はマトモで良かった(^^)

と言っても、結審するまでに10年かかってるけどね…

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この話、「うちの子はもう大きいから関係ないわ~」って思いませんでした?

果たしてそうかな?