法を知ることが勝利の条件である~第2章~

お金・法律

私は悪くない…!

凹んでる場合ではないので、B子さんは次の段階へ歩を進めます。

先ずは、H美さんからの謝罪と、誹謗中傷による慰謝料400万円(弁護士費用全額を含む)を要求し、10日以内に支払わないと、法的措置をとる準備があることをお手紙で知らせました。

 

手紙が届くとすぐ、H美さんはB子さんの弁護士に電話をかけてきて言いました。

私だけじゃない、みんなB子さんがオカシイと言ってる。

なのに400万円払えとか、やっぱりB子さんは異常だ。

百歩譲ってお金を支払うとしても、せいぜい月1万円を10回払いが妥当だ。

私は悪くない。他の皆にも請求しろ!

 

言い訳ばかりでした。

 

H美さんには反省の色が全く見えないので、次の段階である「民事訴訟」か「刑事訴訟」のどちらにするか選ぶことになりました。

 

刑事訴訟はめちゃめちゃ時間がかかるので、B子さんは民事でH美さんを訴えることにしました。

裁判所は通常「和解」を勧めてきます。

裁判よりも解決が早いし、原告にとって有利に話を進めやすいというメリットがあるので、B子さんはどこまでなら譲歩できるかを考えてみました。

 

残念ながら、「人の名誉」の価値は低く、誹謗中傷を受けた個人の慰謝料は数十万円程度が多いとのことで、100万円まで譲歩することにしました。

 

そして、H美さんを裁判所に呼び出し、いざ裁判です。

やはり、裁判官は和解を勧めてきました。

 

裁判官が双方の言い分を聞いて、和解案をすり合わせます。

 

当初、相手方は「(慰謝料は)10万円が妥当」と言ってましたが、結果はB子さんの要求した慰謝料100万円を月々3万円の分割で支払い、直接謝罪することで和解案がまとまりました。

 

H美さんは、涙を流しながら謝罪し、100万円も支払うと約束してくれました。

みんなも書き込んでたから、つい…

ごめんなさい…

 

でもB子さんは、何故かすっきりしませんでした…

その原因は、3か月後に判明します。

 

この和解で、B子さんは「和解条項」というものを取ったそうなんですが、これがあとから効いてきます。

そのお話はまた次回にしましょう。

 

 

ということで、今回はネット上での誹謗中傷から裁判のお話でしたが、どんなことでも知っていて損はないので、変なトラブルに巻き込まれても余裕でかわせるように、日頃から耳をダンボにしておきましょう!

 

・ツイッターのデマをリツイートしただけなのに、犯罪になるのは何故?

・銀行から「投資信託」を勧められたら買う?

・テレビって、なんでウソばっかり垂れ流すの?

 

このような素朴な疑問も「しょしこ」におまかせ。

「こんなことが知りたい!」ということや、お悩み相談、ご意見などを送ってもらえたら、このメルマガで取り上げて、回答させていただきます(^^)

すずらん司法書士事務所|しほうしょしこ
昨日の友は今日の敵|コレ、対岸の火事ではありません。

 

今後発生しそうなことを先に知っておくと、怖いもんなしです。

 

どんなことでも「オオゴトになる前」が重要で、一旦オオゴトになってしまえば、長期間決着しないし、しかもめっちゃ疲れます。

 

今は、例の事件が真っただ中なので…

贈与、相続、お墓、親族関係、治療費で、もめにもめている人が、日本国中で激増しております。

なにかあってからでは遅いので、早いうちから、しっかり準備しておきましょう。

自分は大丈夫という、ヘタな思い込みは、人生を台無しにしてしまいますよ。