い・や・が・ら・せ
「ピンポーン♪」
H美「はい、どちら様ですか?」
執行官「執行官です。開けてください」
H美「は?なんですか?」
執行官「裁判所から来ました。こちらが債務名義です」
インターホンのカメラ越しに書類を提示しています。
H美「さ、裁判所?!」
執行官「開けていただけないなら、こちらで開けますね。鍵屋さん、よろしくお願いします」
鍵屋さんが鍵を開けようとしていると…
H美「え、ちょ、開けますから!」
鍵を開けると執行官が玄関に入って来ました。
H美「いきなり何なんですか?連絡もなく、失礼じゃないですか!」
執行官「事前に連絡する必要はありませんので」
リビングにいたH美さんの夫が出てきました。
H美の夫「どなた?」
H美「あ、いや、あの…」
執行官「裁判所から来ました。今からH美さんの動産執行を行います」
H美の夫「え?どうさん…?一体どういうことですか?」
執行官「奥様がネット上で、お友達であるB子さんに誹謗中傷を繰り返して提訴されました。裁判所で和解が成立したんですが、慰謝料の支払いが遅れているので、差し押さえに来ました」
H美の夫「え?!妻が誹謗中傷で提訴?!」
H美「ち、ちがうの、待って!あとで話すから!」
執行官は部屋に入り、売却できそうな財産を探しましたが、ダイヤの指輪くらいしかありませんでした。
執行官「この売却代金をB子さんへお渡しします。これだけでは到底94万円に足りませんので、また差し押さえが申し立てられると思います」
H美「そ、そんな…」
H美さんの夫はショックを隠せない様子でボーゼンとしていました。
「H美がB子さんを誹謗中傷して、訴えられていたなんて…」
朝から玄関先で裁判所がどうの、執行がどうのとやっていたので、ご近所さんたちも様子を見に来てザワついていました。
誰にもバレないように処理しようとしたH美さんでしたが、なめたマネをして慰謝料の支払いを止めたせいで、夫や子供、近所の人や友人にまで、自分の悪行が知れ渡ってしまうという、最悪の結果を迎えてしまいました。
素人の判断で裁判手続きを甘く見ていたら、半端ないダメージを喰らっても仕方がありません。
今回は動産執行という、少しマニアックなネタでしたが、どんなことでも知っていて損はないので、変なトラブルに巻き込まれても余裕でかわせるように、日頃から耳をダンボにしておきましょう!
・自宅の権利証をなくしてしまった。再発行できますか?
・「署名」と「記名」、どう違うの?
・終活って、いつ始めるのがベスト?
このような素朴な疑問も「しょしこ」におまかせ。
「こんなことが知りたい!」ということや、お悩み相談、ご意見などを送ってもらえたら、このメルマガで取り上げて、回答させていただきます(^^)

そして、今月の勉強会は25日です。
「食欲の秋」ということで、勉強会に来てくれた人には ✕
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ということで…
今後発生しそうなことを先に知っておくと、怖いもんなしです。
どんなことでも「オオゴトになる前」が重要で、一旦オオゴトになってしまえば、長期間決着しないし、しかもめっちゃ疲れます。
今は、例の事件が真っただ中なので…
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なにかあってからでは遅いので、早いうちから、しっかり準備しておきましょう。
自分は大丈夫という、ヘタな思い込みは、人生を台無しにしてしまいますよ。